七草がゆではよく食べるセリ、でもそれ以外、東京にいるとなかなかセリを食べる機会に恵まれません。スーパーやデパートでは売っていますが、それをわざわざ買って、何かの料理に…という感じにはならないような気がします。

でも、その美味しさは知ってはいたんです。以前、ある居酒屋さんで鍋を注文したときに、具材としてセリが出てきて。それがとても食感が良くて、美味しかったなって。とはいえ、セリに対する想いは、正直それくらいのものしかありませんでした。特に強い気持ちはなかったんです。

それが仙台に何度か行くようになって“仙台セリ鍋”が人気だという話を聞き、また、この冬はとても流行っているというではありませんか。飲食店のメニューに載っているのはもちろんのこと、スーパーなどにはセリの束が山積みになっていたり、タウン誌でも特集が組まれたり、はたまた全国ネットの「満天青空レストラン」（日本テレビ系）でも昨年12月に特集されたり（http://www.ntv.co.jp/aozora/location/2014/12/283-in.html）。なにやら“来てる”らしいんですよ（笑）。

具材はセリと鶏肉（もしくは鴨肉）、最後の〆は日本蕎麦という、結構簡単なお鍋なので、先日、作って食べてみることにしました。

用意したのは比内地鶏と、セリを4束。“仙台セリ鍋”は、セリの根っこの部分も食べるのがミソらしいですよ。余すところなく、順番に出汁の中に投入して、さあいただきます……と。

こ・れ・は！ 超うまーーーーい！ 鶏肉の旨みをセリが受け止め、そして心地良い食感、ほのかに薫る根の土の風味、香りも含めすべてグッドです。単純に葉物としても変なクセがないので食べる人を選ばないし、お鍋にはピッタリなんですね。栄養価も高いそうで、これは良い食材だな。

ほかに豆腐は入れましたが、シンプルにそれだけの具なので、モグモグ、モグモグとアッという間になくなってしまいました（笑）。そこに、お蕎麦を投入。いやはや、これも良いですね。このお鍋は、ご飯よりお蕎麦のほうがしっくり来そうです。

というわけで、我が家のお鍋には、セリが手に入れば積極的に入れる運びとなりました。