先日、パリのオテル・プラザ・アテネの「アラン・デュカス」や「ジェラール・ベッソン」で名を上げられて、現在はレストランケイで腕を振るっていらっしゃる小林圭さんのお店に行ってまいりました。
お話は方々で聞いてきたのですが今回が初めてということで、わくわくしながら待っておりますと、最初のアミューズとして、シトロンキャビアとバジルオイルの香りのする生姜のグラニテ、それにオリーブとトマトのケークサレが出てきてその香りの高さから期待の持てる感じがします
オードヴルはアーティチョークのベニエ(ドウを揚げたもの)で始まりました。ハムとかマスカルポーネチーズとか入ってるもので、ものすごく美味しい。塩味だけなのに。
「野菜の庭」という名前のオサレなサラダ。レモンの泡やケッパーのマヨネーズ、ほうれん草のムース系ソースにスモークサーモンがあしらえてあって後口爽やか。味は普通の美味しさで見た目重視の気もします。オサレな造形のためちょっと食べにくかった(笑)
牛肉のタルタル。ほとんどたたきに近いらしいです。とても味の濃い美味しさで海藻のソースやマスタード入りの自家製マヨネーズもついていましたがソースなしの方が美味しいかも。
自家製のニョッキ。パルメザンチーズのソースにイベリコ豚の生ハム。本来はトリュフオプションもあるらしいのですが、今回は初めての来店だったのでオプションは頼まず。チーズの味が美味しくて、塩の強さも感じますね。
お店一押しの魚であるというスズキ。鱗焼きの技法で火を通されており実に美味しい。バジルのソースや柑橘類のカラメリゼソースなども楽しめる美味しいスズキで、日本でもなかなか手に入らないような気はします。うなぎの燻製もサイドにいました。
お肉のメインは豚肉で、背脂の美味しさを是非味わって欲しいといわれて食べたのですが、初めて食べるとろとろ感。素材のソースはブーダンノワール(血の入ったソーセージ)のソースや赤ピーマンのピュレっぽいソースでジューシーかつ脂が強いはずなのにあっさりした味わいでもありました。
デザートは自家製カシスのジャムの入ったシェーヴルチーズやパッションフルーツとパインのバシュラン。洋ナシ、ライチとバラ、ゴマのムース、オレンジチョコ。
シェフはとても気さくな方で、骨太の、しっかりしたお料理を出されているとは思えないくらい素敵な物腰でした。フランスという地で名店として頑張っていかれることは大変なこともきっとあるでしょう。そういうお店から元気をもらって自分も頑張っていきたいなと思えるような日となりました。