「洋食」って聞くと、中には懐かしさを覚える人もいるかもしれません。今の時代、西洋料理を一言で「洋食」と括るにはあまりにも細分化され過ぎているので、それも仕方がないことですね。
僕が暮らす深センという街の中心部には、日本人が経営する洋食レストランがあります。その名も「洋食や」。そのまんまです(笑)。
2011年8月にオープンしたこのお店は新潟県出身の日本人男性が経営しており、元システムエンジニアという変わった経歴の持ち主。もともとは「中国で美味しいコーヒーを提供できるカフェをやりたい」という気持ちで中国に来たそうですが、カフェだけでは経営が難しく、コーヒーと洋食をテーマにしたこのレストランをオープンしました。
メニューは日本人には嬉しい洋食の定番料理がずらり揃っています。ハンバーグやカレーライス、オムライス、ビーフシチュー、ナポリタン、ロールキャベツなど約200種類。日本でもこれだけ多くの料理を取り揃えている洋食レストランはそうそうありません。
肝心のお味ですが、中国の“なんちゃって洋食”と比べると、本当に美味しくて。日本人好みの味を再現している影響もあると思うのですが、ここ深センでは1、2を争う美味しいハンバーグが食べられるお店だと僕は信じています。
値段も良心的で、日本人リピーター客もたくさん。20席に満たない小さなお店で、客同士で顔見知りになることも多く、新しい友達ができることもこの「洋食や」の魅力でしょうか。