中国の旧正月前に休暇をもらい、インド旅行に行って来ました。個人的にインドは好きな観光地のひとつで、訪れるのは約17年ぶり。「どんな風に変わっているのかなぁ」と期待に胸躍らせて行ったのですが、最近は悲惨なレイプ事件が度々報じられている影響か、やはりツーリストは少なめ。土産物屋やレストランのインド人も「ああいう事件のせいでインドのイメージはガタ落ち。今はハイシーズンなのに閑古鳥だよ」などと、心苦しそうに話していました。
そんな暗い話はさておき、今回自分がメインで訪れたのはパキスタンと国境を接するラジャスタン州です。インド北西部に位置するインド最大の州で、西部には砂漠が広がり、カラフルな民族衣装やターバンを巻いた人々が多く暮らす、大変エキゾチックな場所でもあります。よくガイドブックなどには「インド屈指の観光地」などと記されていますが、その肩書きに恥じない魅力的な町、観光施設がたくさんありました。
キャメル・サファリをしたり、ラジャスタン・ターリーを味わったり、夕日で紅く燃える砂漠を鑑賞したりと、自分にとっては満足のゆく充実した旅行となりました。首都のデリーなどと比べて人がすれていないところが、また良かったです。
一方、出入国で寄り道したデリーは17年前と比べてもあまり変化がなく、地下鉄が開通していたという違いはあったにせよ、その変化のなさに驚かされました(笑)。自分が普段、深センという中国の中でも猛スピードで都市化が進む街で暮らしている影響もあると思うのですが、深センと比べるとデリーの発展速度はまさに“牛の歩み”。今回はムンバイやチェンナイ、バンガロールは訪れていませんが、恐らく、首都のデリーよりもそうした都市のほうが着実に近代化が進んでいるのではないでしょうか。あくまで憶測ですが。それほど、久々に訪れるデリーには衝撃を受けてしまいました。
ただ、個人的にはそれがかえって様々な思い出を蘇らせてくれることとなり、楽しかったのも事実です。パハールガンジという有名な安宿街は健在だし、コンノートプレイスの雰囲気も完全とはいかないまでも当時と似た雰囲気をぷんぷん漂わせていました。
残念だったのは、政府の方針なのでしょうか。市民の足として普及していたサイクルリキシャの数が激減していたことです。人力車にいたっては1台も見ませんでした。これからは世界のどこの都市もそうであるように、地下鉄、バス、タクシーの時代なのでしょう。廃業したリキシャワーラーの方々、無事に何か仕事を見つけられているといいなぁ~。
また、チャンスがあったら来たいね。ナマステ、インディア。