お寿司の貝ネタのひとつ、赤貝。定番中の定番として、子どもの頃から親しみはあるものの、「おいしい貝」くらいの認識で、それほど特別な思い入れがある貝ではありませんでした。そう、数年前に“閖上の赤貝”を知るまでは…。
宮城・仙台からほど近い閖上地域の赤貝は、地元では「日本一の味」と豪語するほど、大きさ、味、食感のバランスがとても良いのだそう。仙台の寿司屋に行くたびに、どのお店でも同じような説明を受けるので、かなり自信アリなのでしょう。
東日本大震災の直撃を受け、被災地でもあるため、閖上地域の漁業も深刻なダメージを受けたと聞きますが、いまは赤貝については安定供給されているようで、季節になれば寿司屋のネタケースにズラリと並んでいます。
なので、仙台で寿司屋に行けば、自ずと赤貝を注文することに。これが本当に甘みがあって、肉厚で美味しいこと、美味しいこと。中身の詰まった重みのある高級赤貝だと1個1500円オーバーするらしいですが、それでも捌いてもらってお寿司で食べる価値はあります。新鮮だからこそ食べられる肝も美味で、東京の寿司屋ではなかなかお目にかからないネタに感動すること間違いなしです。